「よし、自分でお店をやろう。」
そう思ったのは2018年の終わりでした。
はじめまして。
代表の山本将人(やまもとまさと)です。
まず最初に僕の自己紹介をさせて下さい。
僕は18歳(2008年)から今まで15年以上夜の仕事だけをやってきた、夜大好き人間です。
夜の仕事に対する世間からのイメージは決して良くありませんが、
僕はこの仕事はお客様や女の子、その他大勢の方の人生に貢献できる素晴らしい仕事だと思っており
お店をやることや、喜んでもらえるサービスをすることを通して、
1人でも多くのお客様や女の子にそれが伝えられたら嬉しいと思っています。
水商売人生のスタート
元々は静岡県の伊東市という所で生まれ、18歳に上京してきてそれ以来ずっとこの仕事をしています。
もちろん最初から好きで始めたわけではなく、上京した当時は後先考えずに来たせいでとにかくお金がなく
「とりあえず働く所を探さないと。」
そう思って、求人広告をあさる中で偶然見つけたのがこの仕事でした。
求人広告にはこう書いてありました
「キャバクラスタッフ募集!誰でも採用OK!日払いOK!寮つき!給料100万円も夢じゃない!」
今思えばなんとウソくさい広告なんだろうと思いますが、当時の僕は
「おお!!!すごいぞこれは!!!これしかない!!!早く応募しなきゃ!!!」
そう思い応募したのが、僕がこの水商売人生をスタートしたきっかけです。
生まれて初めての世界
初めて踏み入れた世界では色んなことがありました。
最初に働いた店は、実は中国マフィアが経営するキャバクラでした。
毎日のトラブルは当たり前、警察が来るのは日常茶飯事、毎月の給料日には”トラブル連帯責任”という名目の謎の罰金を取られ、手取り15万の日々が1年以上続いたり
違う店では元ホストが女の子を管理するキャバクラで、営業後はキャスト管理と称して、ボーイと女の子がイチャイチャしてホストクラブ状態のお店だったり
営業後にBGMを大爆音にして、合法ドラッグパーティをやっていたり
女の子を好きになりすぎたボーイが何を思ったか、陰部の画像を女の子に送りつけてクビになったり
風紀したのがバレて女の子と一緒に飛ぶボーイがいたり
お客様と愛人になる子がいたり、お客様に薬を売る子がいたり
あげればキリがありませんが、普通に生きていたらしないであろう体験をたくさんしました。
「夜って面白い。」
こう書くと本当に特殊な世界だなと思いますが
その中でも喜んで頂くお客様や女の子がいて、
「どうやったらお客様が喜ぶんだろう」
「どうやったら女の子が喜ぶんだろう」
それだけを考えて突き進んでいました。
その結果、お店の売上はどんどん伸び続け、やればやるほど結果が出るこの世界に
「夜って面白い。」
そう思ってしまったんです。
この仕事も他の職業と同じで、周りの人に喜んでもらうことで成り立っていて
やるべきことをちゃんとやれば周りの人の役に立てる仕事なんだなと。
そう思ったと同時にこうも思いました。
「夜のイメージ悪すぎん?」
夜の仕事をしているとお客様や女の子に色々なことを言われます。
「将来性なさそう」
「どうせ税金払ってないでしょ」
「だまして金取って面白いか」
「親には言えない」
「審査通らないんでしょ」
おいおい言いたい放題言うなと(笑)
言いたい気持ちはわからなくないんですが、何かされたのかと思うぐらい悪いイメージでびっくりしてしまうことがよくあったんです。
夜のお仕事では僕も含め確かにどうしようもない人もいますが、一方でまじめに働く人もたくさんいます。
どこの会社でもまじめに働く人もいればそうでない人もいるはずなのに、なぜか夜で働いているというだけで悪いイメージを持たれる。
それが僕は純粋に違和感で、せっかくならまじめに働く夜の住人のためになんとかこのイメージを払拭したいなと思っています。
まだまだ解決には程遠い課題ですが、その第一歩として、まず目の前のお客様や女の子に満足してもらえることを考えています。
「どうやったらもっとお客様が喜んでくれるようになるのか」
「どうやったらもっと女の子が喜んでくれるようになるのか」
そればかり考えています。
毎日が反省で、毎日がチャレンジです。
感じていた”違和感”
実はお店をやるようになったのも
「みんなに喜んでもらえるお店づくりをしたい」
という思いが大前提にありました。
実は、夜の仕事をやり始めたときから
「なんか嫌だな。」
とずっと感じていた違和感がありました。
それは世の中の多くのお店が
「いかにお客様にお金を使わせるか」
「いかに女の子から利益を取るか」
だけを追い求めていたことでした。
もちろん仕事なので仕方のない部分もあるとは思いますし、提供した価値に見合うものであれば全く問題ないと思います
けど僕が感じた違和感は
お客様が楽しんだ結果としてお金を使ってもらうというより、お客様が楽しんでいるかどうかは二の次で
・いかに高いシャンパンを開けさせるか
・いかにテキーラをねだるか
・いかにドリンクをたくさん出させるか
女の子に対しても
・いかに罰金で給料を減らせるか
・いかに高額の時給提示で騙して働かせるか
・いかにプレッシャーをかけてお客様に無理な営業をかけさせるか
といった所に必要以上にフォーカスしている部分でした。
もちろん適正なラインでお客様にお金を使って頂くことや、女の子に営業を掛けてもらうことはお店が存続するために絶対に必要なことです。
しかし必要以上にお客様や女の子から奪うことを考えているお店があまりにも多かったので
「なんか嫌だな」
と思っていたんです。
特に従業員として働いているとそれが露骨に見えていました。
もちろんお客様や女の子と真摯に向き合っているお店もありましたが
そんなお店は100個あって1個あるかないか
あったとしても
・お客様は大切にするが、女の子は大切にしない
・女の子は大切にするが、お客様は大切にしない
そんな偏りがあるお店ばかりでした。
お客様のプラスを本気で考えて、女の子のプラスを本気で考える
そんな店は皆無だったんです。
「いかにお客様から奪うか」
「いかに女の子から奪うか」
僕はお客様も女の子も好きだったので、この考え方に違和感を覚えていました。
独立のきっかけ
そんな違和感を持ちながらも働き続け
独立を決意したのはガールズバーの店長として働いていた時です。
当時の上司である社長とどうしても意見が合わずケンカしてしまったんです。
当時働いていたグループはどの店の店長も完全歩合で、簡単に言えば利益を出せば何をやってもOKみたいな会社でした。
お客様から奪ってもok、女の子から奪ってもok。
そう誤解されてもおかしくないような会社でした。
僕はお客様や女の子に喜んでもらいたい気持ちが強かったので、周りがやっていないアイデアを色々試し、結果としてグループ売上1位のお店にすることができました。
しかしあまりに突飛なことをやりすぎたせいか社長に目をつけられ、あるときケンカしてしまったわけです。
実は社長の暗黙の意向があり、僕はそれに従っていなかったらしくケンカになりました。
それは、僕が理想とするお客様や女の子を大切にする形ではありませんでした。
今思えば上司とうまく付き合う力が本当に無かったなと思いますが、当時の自分は結果も出していたので
「なんでわからないんだ!」
そう思っていましたし、実際にそう言ったとも思います。
もちろん会社なので社長の意見は絶対です。
反抗しても、最終的には従わなくてはいけません。
しかし僕の中には、僕が理想とする
「お客様にも女の子にも喜んでもらえるお店を作りたい」
その思いは消えませんでした。
そこで思ったんです。
「よし、自分でお店をやろう。」
それが2018年の終わり頃でした。
悪戦苦闘の日々
そこからは大変でした。
「お金の問題をどうするか」
「そもそもどうやってお店ってやるのか」
「物件ってどう探すのか」
“ガールズバー開業”などとネットで調べても、全然出てきません。
出てきても
「許可が大切」「料金が大切」「集客が大切」
みたいなふわっとしたことしか出てきません。
何もわからない中ひとつひとつ手探りで進めていきました。
色んなトラブルがありながら
お金の問題をなんとか解決し、物件の問題も時間をかけながらなんとか解決して、許可の問題もなんとか乗り越えていきました。
物件を契約した後も余裕は一切無く、グラスの発注ひとつでも手間取る日々で何一つうまくいった記憶はありません。
それでも頑張れたのは、
「良い店を絶対に作る」
そう思っていたからです。
自分が納得できるお店、お客様や女の子に自信を持って提供できるお店を作りたかった。
今なお続く戦い
お店は努力の末、無事オープンし、今では様々な方にご来店頂いています。
本当にありがたい限りです。
しかし
「一人でも多くのお客様や女の子に喜んでもらう」
という理想に対して、現実はまだまだ足元にも及ばず実力不足に悩まされる毎日です。
それでもとにかく僕は、このお店に来て頂いた全てのお客様に楽しんで頂き
「ここに来てよかった」「また来たい」
そう言われるようなお店づくりをしていきたいと思っています。
“大きいお店より、良いお店”
僕が昔、尊敬していた先輩に言われた言葉です。
戦いはまだまだ続きますが、この言葉を胸にどこよりもお客様や女の子に喜ばれる店づくりをしたいと思っています。
僕自身は本当にまだまだな人間ですが、一生懸命に手伝ってくれる仲間たちと熱い気持ちを持ってお店をやっていますので、温かく見守って頂けると嬉しいです。
長文お読み下さりありがとうございました。
代表 山本将人